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青葉狩り

緑鮮やかなうるわしい季節となりましたが、
みなさま、お変わりはございませんでしょうか。

さて、来月は、以下の日程で、言語(国語・英語)学習会を開催いたします。
お近くの数教研指導者のみなさまのご参加をお待ちしております。

 四葉6月4日(金)福岡/中央市民センター
 四葉6月22日(火)札幌/留学生交流センター

 

…といったふうに、改まった文章や手紙などを書くとき、最初に書くのが、時候のあいさつ。
自力では思いつかないので、あちこちのサイトのお世話になります。

たとえば5月であれば、新緑、若葉、青葉、薫風、青田をわたる風、新茶の香り…など。

形式的なもので面倒なだけだというご意見もあるかもしれませんが、ここに並ぶことばには
季節感があって、こんな「時候のあいさつ事例集」を眺めるのが私は好きです。

 

紅葉の美しさというのはよく話題になりますが、青葉というのもなかなか良いものですね。
春先から今の季節にかけての緑は美しいものです。

(「緑」なのに「青」葉とは…
 6月の研究会だよりの巻頭エッセイは「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」と題して、
 日本人の「緑」と「青」についてのお話。本日、みなさんのもとに発送いたしました。)

 
 上この写真は、水面に写った緑です。実は逆さま。

 下本当は、こんなふうに水に映っていました。
 

新緑のモミジの美しさ。
紅葉の美しい場所は、新緑も美しいのだということに、最近ようやく気づいたのでした。

京都/実相院の「床もみじ」「床みどり」というのをテレビ中継で見たのですが、すてきでした。
秋は紅葉狩り、初夏は青葉狩り、というのも良いですね。

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教科書では

きのうは、本部での国語学習会でした。
今年度は、『新版日本語学の常識』を元に、中学生向けのテキスト作りを想定した学習会を
おこなっています。

 

今月は、「語彙と文法の基礎」の2回目「品詞」について確認しました。
名詞・動詞・形容詞・副詞という品詞について。

 

動詞については、人の動作か、モノの現象かといった区別や
そのくっつきのことばに注目してみると、
「~を」を必要とするものと必要としないもの、「~を…に」を必要とするもの
などといった観点で整理できそうです。
こういう観点で動詞を眺めていくと、英語の5文型にも通じる部分が見えてくるかもしれません。

 

形容詞と副詞の区別は、子どもたちには難しいところです。

数教研では、ものや人(名詞)のようすを形容詞、ものや人の動き(動詞)のようすを副詞といった
ふうに一応整理しています。

そのためには、まず名詞と動詞の理解があって、それを手がかりに、形容詞と副詞を整理すると
いう手順で進めています。

 

さらに今回は、程度をあらわす副詞(形容詞にかかる副詞の例として)についても考えてみました。

 

形容詞といえば、学校文法には「形容動詞」というものがありますが、
これは、学校以外ではまったく通用しない品詞名です。

 

わたしたち(や外国人への日本語教育で)は、たとえば「美しい」をイ形容詞(第1形容詞)、
「きれいな」をナ形容詞(第2形容詞)として、どちらも同じ品詞(はたらき)で、
かたちが違うものというふうに説明しています。

 

ちなみに、英語の辞書には、「形容詞」はあっても、「形容動詞」という名前は出てきません。

   

反対に、学校文法では「きれいな」も「きれいに」も、同じ品詞(形容動詞)の語形変化として
説明していますが、「きれいな(タオル)」が名詞にかかるのに対して、
「(タオルを)きれいに(たたむ)」は動詞にかかって、副詞的だといえます。

  

こういった学校文法の矛盾を、中学生にもきちんと説明すれば、十分に理解できるはずだという
鈴木先生のお話がありました。

  

その鈴木先生の50年前の実践。
まだ鈴木先生が大学の先生になる前、私立の中高にお勤めだった頃、担当していた中3生
向けに作成したテキストを見せていただきました。

  

その最初には…

   私たちは、今まで三年間も文法を学んできました。この三年間に学んだ文法とはどんなもの
   であったか、ふりかえって考えてみる必要があると思います。なぜなら、長いこと文法を
   学んできたにもかかわらず、国語の性質が十分にわかったとは思われないからです。
   文法といえば、ただ暗記させられてきたという印象しか残っていません。これだけ勉強して
   きたのに、国語の性質がなかなかわからないということは、やっぱり学校文法といわれて
   いるものに欠点があるのかもしれません。だから、私たちの学んできた学校文法とはどんな
   ものであったか、じっくりと考えてみる必要があるのです。

  

来月は、算数が中心となりますが、新学習指導要領(教科書)の矛盾や問題点などについて
各地で講演会をおこなう予定です。ぜひ、おこしください。

 

 (写真は、5月上旬の藤。玉敷神社と亀戸天神にて。)

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昔話の世界

 

わたしが通った小学校では、給食の時間に、毎回、歌か昔話のレコードがかかっていました。
今でもおぼえているのは「ぶんぶくちゃがま」の話です。歌にしても、昔話にしても、聞こえてくる
音声だけで、映像はありませんでした。が、給食を食べながら、茶釜になったたぬきの姿を
勝手気ままに想像していたのかもしれません。

 
 
今は、テレビアニメやビデオなど、カラフルな映像つきの昔話を聞くこともできますが、わたしが
幼いころは、家族など身近な大人に語ってもらうことがほとんどだったように思います。

  

わたしの通った保育園には、なぜか絵本というものがまったくなかった(という記憶なのですが)、
そのかわり紙芝居がたくさんありました。紙芝居は、子どもが自分で読むということはなく(文字を
教わってもいませんでしたし)先生に読んでもらうものでした。

  

ようやく、小学校に入学して、文字が読めるようになると、こんどは教科書を読まなければ
なりません。
それは「正解」を求めるための勉強であり、ときには道徳教育であり、純粋に物語の世界を
楽しむということがなくなって…。

  新緑+八重桜+つつじ

ストーリーテリングをされている先生に、数教研の指導者の勉強会で昔話を語ってもらった
ことがありました。絵はもちろん、語り手の動作や、小道具は一切ありません。
もちろん、ちゃんと理解できたかどうかなんてテストもありません。
その先生は語る前に「あとで感想を聞いたりはしませんから、自由に気楽に聞いてくださいね」と。
感想文を書くために読まされる本というのは楽しくないですからね。

 

何か他の目的のためではなく、物語の世界を楽しむ、そのためだけに。
ことばを手がかりに、ことばだけを手がかりに、自分の中でイメージしてみる。

 

この春、数教研の読み方教材に新たに「かさこじぞう」が加わりました。

昨年の合同研究会では、作者の岩崎京子先生にお越しいただき、数教研の指導者を前にお話を
していただきました。

その岩崎先生のお話を聞く、数教研の先生たちの本当にうれしそうな楽しそうな顔。
こんなふうに、子どもたちにも、この「かさこじぞう」を楽しんでもらいたい。

今回の設問は、内容理解のテストや、道徳的価値観の確認ではありません。
ことばから、その世界を具体的にイメージしてみる。
そのイメージを図で確認したり、絵をかいてみたりする設問を用意しました。

すでに教科書や絵本で、この話を読んだことのある子どもは、「もう、そのお話なら知っているよ」
と言うかもしれません。しかし、これはそのストーリーを知っているかどうかをテストするものでは
ありません。

今まで、ぼんやり、なんとなく聞いていたこのお話を、今度はもう少し具体的にイメージしてみる。
ことばを手がかりに、子どもなりにイメージしてみる。
そんな機会になればと願っています。

 

今回の写真は、ぶんぶく茶釜の伝説が残る街の風景。
たぬきとお花がいっぱいの街、館林でした。

   

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研究会報告

つつじの花を見ると五月だなぁと思います。
みなさんは、ゴールデンウィーク、いかがおすごしですか。

 

さて、『研究会報告』の第29号が完成しました。
鈴木研究室は、数学教育研究会に場所を移し丸5年、
毎週水曜日を定期研究会として活動しています。
『研究会報告』は、この一年間の成果をまとめた報告書です。
 
 

昨年度は、鄭さんの会話における「~けど」表現についての研究を中心に進めてきました。
その報告が「会話文に見られる終助詞化した「~けど」の配慮表現について」です。私たち
日本人には、母語話者だからこそ、なかなか気づきにくい、興味深い視点での研究報告です。
 
 

この研究会は、平日の午後という設定のため、勤務などで参加できないメンバーも
少なくありません。
そういったメンバーのために、毎夏、合宿をおこなっているのですが、
その報告が、長谷さんの「09日本語文法研究会夏期合宿報告」です。

 

巻頭エッセイは、数教研の会長によるものです。所属教室の指導者向けに、
毎月発行している「研究会だより」に掲載した記事を元にしています。
 
 

この数教研では、毎月、鈴木康之先生を講師に、指導者向け国語学習会を実施しています。
昨年度は、「再び、国語教材を考える」をテーマとしておこないました。

 

その前半では、文学作品や絵本教材を題材に、実際の語りの文について学びました。
「語りことばの教育」は、その後半で扱った内容です。鈴木先生の講義の部分と、
浜野が数教研の教材をまとめた部分の報告となっています。
 
 

鈴木研究室は、言語研究に興味ある人たちであれば、どなたでもご参加いただけます。
「言語研究の集団主義」をかかげ、いろいろな視点と意見で、研究を深めていこうという場です。
みなさんのご参加をお待ちしております。  

  

 (今回の写真は、文京区の根津神社です。以前、鈴木研究室にご参加くださっていた
  Uさんにご紹介いただいてから3度目の訪問です。
  このゴールデンウィークがちょうど見ごろのつつじです。みなさんもいかがですか。)

   

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新学期

新しい学校、新しい先生、新しい友だち
新学期が始まりました。

数教研のお教室にも、新しい仲間が増えました。
教室に来る子どもたち。教室を開く先生たち。
新しい出会いの季節です。

 

数教研の国語学習会も、本日、新講座がスタートしました。
「中学生のためのコトバの科学」をテーマに、全10回で開催していきます。

数教研では、主に小学生を対象として、ことば(日本語)のしくみについて学びます。
品詞だとか、主語・述語だとか、個別的に学習していくわけですが、
その全体像を、復習をかねて、眺めてみようというもので、
中学校で本格的に始まる英語学習にもつなげることができるようにと考えています。

 

「中学生の」とありますが、中学生限定というわけではありません。
ことば(日本語)のしくみを一通り学習し終えた小学生や、中学で英語を勉強し始めたけれども、
文法というものがよくわからない人、外国語の学習をやっていくなかで初めて日本語のしくみに
興味を持ち始めた人、学校文法に疑問をもった人、外国人に日本語を教えてみたいと思っている
人…興味をもった人みんなが楽しく学んでいけるような教材を作っていきたいなぁと考えています。

今回の講座は『新版日本語学の常識』を元にしています。
このテキストを、わかりやすく、また練習問題なども加えて、学習会ご参加の先生方からの
アイデアなどもいただきながら、将来、「中学生のためのコトバの科学」というテキストとして
かたちにできたらなぁと思っています。

 

ところで『新版日本語学の常識』は、今年度も、D大学の講義用として使用されます。
このテキストを通して、また、多くの新入生と出会うことになります。
D大学の学生のみなさん、しっかりとお勉強してくださいね~。

また、毎週(水)の鈴木研究室にも、新入生がありました。
大学院生のKくんと、中国の大学(日本語学)からL先生です。

鈴木先生から新入生へ…
みなさんが研究テーマとすることは、個別的なことですが、でも、このことは忘れないでほしい。
「現実認識の一般性が、ことばに定着しているのだから
ことばのしくみには、人類の、民族の認識思考のありようが映し出されている。」

きょうの国語学習会のレジュメの最後も、こう締めくくられています。
「コトバは、人間が社会生活をいとなむうえで、欠くことのできない伝達の手段なのですが、
同時に、人間の認識・思考の道具でもあるのです。」

新年度は、このことを再確認してからのスタートとなりました。

 

言語学は、言語学者のためだけにあるのではありません。
ことばをつかうすべての人が、
その人それぞれの立場で、ことばについて考えていく。
そんなふうに、いろいろな立場で参加できるのが、数教研の国語教室なのかなぁと思います。

数教研のお教室、国語の学習会、鈴木研究室
まだまだ新入生、大歓迎です。

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