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でも、「ただし」は難しかった

 中学受験が迫る季節となりました。先日から、過去問題集を見ています。どんな設問が出ている
のか、ということではなく、どんな文章が載っているのか、に興味があったのですが、
論説文などは、大人が読むような文章が多く、自分の小6時代を考えるとびっくりです。

 設問に少し目を向けると、( )に接続詞を入れる問題が多いですね。わたしの想像では、逆説の
接続詞(しかし、だが、ところが、など)を正解とするものが多いのではと予想していたのですが、
実際に見てみると、某中学の過去3年間では、3年間とも接続詞の問題が出ていて、いずれも
逆説(しかし、ところが、けれど)が正解となっていました。
(入試問題全体を通してみれば、また違う傾向があるのかもしれません。)
 


 数教研のB教材にも、接続詞の学習があります。
接続詞は、他の名詞・動詞・形容詞・副詞などの品詞とは違い、文の中でのはたらきではなく、
文と文をつなぐはたらきをしているものです。

 子どもたちは、ふだんの生活でも、「でも」「だって」「それで」といった接続詞をつかっているの
ですが、こういった接続詞は、論理的なはたらきというよりは、感情的なニュアンスをあらわして
いるような気がします。

 文章の中で初めて出会うような接続詞、たとえば「なぜなら」「しかし」「ところが」「ただし」
「つまり」「あるいは」「すると」「むしろ」…の使い方は、子どもたちには難しいかもしれません。


 2B教材では、つぎのように、( )に適切な接続詞を入れるという問題で、接続詞の整理をした
あとで、自分たちで実際に接続詞をつかって文を作ってみるということをしています。

 ① 妹は きょう 新しいくつを 買った。
   (   )ぼうしも 買った。
 ② 妹は きょう 新しいくつを 買った。
   (   )ぼうしは 買わなかった。
 ③ 妹は くつを 片方 なくしてしまった。
   (   )妹は きょう 新しいくつを 買った。
 ④ 妹は きょう 新しいくつを 買った。
   (   )くつをなくしてしまったからだ。
 ⑤ あなたは きょう 新しいくつを 買いますか。
   (   )おねえちゃんの くつを かりますか。
 ⑥ 妹は きょう 新しいくつを 買いました。
   (   )あなたは どんな くつが 好きですか。


 さて、この学習の最後に、小3の男の子(東京・S教室)が、接続詞をつかってお話を作って
くれました。
 
  ぼくは、ゆう園地に行きました。車に乗って行きました。しかし、道ろがこんでいて、よていより
 一時間二十分おくれてしまいました。だから、一時間二十分あそぶ時間がなくなりました。
 ただし、楽しいことがたくさんありました。それから、おもしろいこともありました。その中でも、
 とくにメリーゴーランドが、おもしろくて、楽しかったです。なぜなら、ぼくが一番すきなものだから
 です。帰るとき、車のおいた所をわすれてしまいました。だから、「地下一かい? それとも
 地下二かい?」とお父さんがぼくに聞きました。


 「ただし」がちょっと難しかったでしょうか。「ただし」は、条件や例外を示すときにつかうもので、
この場合は、「でも」とか「それでも」にした方がよかったかもしれませんね。

 接続詞の指導で難しいのは、ことばそのものの説明ができないということ。小3、もしかしたら
小6の子であっても、「条件や例外を示すときにつかう接続詞だよ」という説明だけでは理解は
難しいかもしれません。

 そうすると、つぎの方法として、例文をいくつか示すことが必要になります。「国語の時間は
自習とします。ただし、静かに勉強すること。」(小学国語学習辞典2004年版/偕成社)であれば、
子どもたちも、よく?言われているのでは。
 
 例文も一つでは心もとないので、更に一例「野球はできない。ただし、よく見る。」(例解学習
国語辞典第7版/小学館)これは、ちょっとわかりづらいでしょうか。子どもなら「野球はできない。
でも、よく見る。」と言いそうです。ネットで調べてみると「入場自由。ただし、子どもはお断り。」
(大辞林)ともあります。

 いろいろな文章の中で、たくさんの例文にふれることで、「ただし」のはたらきがわかるように
なってくるのではないでしょうか。

 そして、そういった経験の上に、それを整理し意識化する時間が必要になってきます。
小3くらいだと、ふだんの作文では、「そして」など限られた接続詞しかつかっていないのでは
ないでしょうか。こんなふうに、意識して、接続詞をつかってみるということはなかったかも
しれません。この意識化が、これから先に、文章を読む際などにも生かされていくのではない
でしょうか。

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